いつもと違った角度から家族について考えることができる作品
さて、真面目な話を書いたあとはやっぱり漫画について書きたくなります、何かしらの中の人です。今回は「家族とはを、考えさせられる漫画」についてです。
このテーマについて考えるにいたったのは二冊の漫画が元となるのですが、今回書くのは「の、ような」という漫画について。
ネタバレはちょくちょくする形式でして、ざっくり書くと恋人の親戚の子供二人と住むことになった女性を中心に展開される物語です。全然面白さ伝わりませんねw
主人公の女性は、竹を割ったような性格。コミュニケーションはストレートな物言いを好み、忖度を嫌います。そのため、「ああ、おれはこういう大人になりたかったんだよなあ」という理想像に近い言動をしてくれます。
・いじめのような行動をとる幼稚園児に対して
・モラハラのような行動をとるお母さん仲間に対して
・遠慮がちな行動をとるお兄ちゃんに対して
人を思いやっているがゆえの正論をきちんとぶつけられる、そんな主人公なのです。
1巻ではまだまだ他人と同居している感が否めないのですが、今後どんどん家族になっていくのでしょう。血がつながっているから家族として成り立つわけではないんだよなあ、と考えさせられます。むしろ、血がつながっていないけど家族となった人たちのほうが、家族と向き合ったり家族について考えることが増えるのではないでしょうか。
「の、ような」は一見複雑にみえますが、そこまで設定は入り組んでいません。なにより主人公や、キーマンたちが基本的に理想にちかい人間像であるがゆえに、あまり深く考えずにすっと読むことが可能です(まあ、言い換えればちょっと軽いので、本当に子育てをしてきた人たちにとっては微妙なのかもですねw)
もし、よりリアルに近い葛藤を味わいたいのであれば、「違国日記」のほうをオススメしたい。こちらはもっと主人公の思考が人間臭くリアルです。物事もそんな簡単には進まない分、本当に育児や人間関係に苦労してきた人は感情移入しやすいのではないでしょうか。
いつもと違った角度から家族について考えられる良書2作でした。ぜひ見てみてくださいー。